柴崎様:西多摩地域4市3町1村を主な取材エリアにしたローカル新聞「西多摩新聞」(週刊)の発行・販売、広告代理業が基幹事業です。
他に商業印刷、自費出版、イベント開催などの業務も行っています。
現在、広告を始めとするARを使ったプロモーションと、新聞電子化による紙とデジタル配信の併用に力を入れています。
(株)西多摩新聞社
お話いただいた、柴崎様
西多摩新聞社様のオフィス風景
ARサービスを検討することになったきっかけを教えてください。
柴崎様:新聞をデジタル化することを視野に電子ブック作成ソフト(ActiBook) を導入したことからスターティアラボ(現:クラウドサーカス)さんとのお付き合いが始まり、COCOARを提案してもらったことがきっかけです。
新聞の電子版と映像のミックスが有効だという切り口で提案をいただき、使ってみてすぐに広告分野で役に立つと感じました。 当時、妻がスマートフォンの使い方を息子から聞いて、あっという間に使いこなしていく様子を目の当たりにしました。 ライフスタイルの変化とスマホ市場の拡大が身近に起こっていることを感じていましたね。
新聞は紙面が限られているので、動画をプラスできることで情報の補足ができることも魅力的でした。
ARサービスの中でCOCOARをお選びいただいた理由は何でしょうか?
柴崎様:1つは、「サポート体制」にあります。
ActiBookのときに、スターティアラボ(現:クラウドサーカス)のスタッフが使い方を丁寧にサポートしてくれることで、 サポートの手厚さは実感していましたし、活用事例の情報提供など、わかりやすく伝えてくれる会社だという印象があったんです。
当社はIT分野では後発で、映像分野の運用ノウハウがありませんでしたから、この「サポートしてくれる安心感」は重要でしたね。 北村社長とお会いする機会があり、若いスタッフの熱心さはつくづく信頼できると感じたことも後押ししました。
もう1つは、料金体系が「使いたい放題」である点です。
当社のように広告主が地域の企業の場合、多くの投資は難しく、普及のためには「低価格でいかに手軽に運用ができるか」がポイントとなります。 また、広告主は映像による広報活動に慣れていません。ですから、個数制で契約するよりも、試験的な導入から徐々に本格導入していくために 「使いたい放題」のスタイルが役立つのではないかと考えました。
「西多摩新聞」広告での使用例
「第2回福生ハッピーバルタウン」のマップ
「東京商店街グランプリの受賞式の様子
受賞の感動もARで記事にリンクして配信
実運用では、どのように使われていますか?
柴崎様: 「西多摩新聞」では2015年9月から毎号活用しています。 毎回ARを使うことには、読者に認知してもらうのと社内でARムードを盛り上げていくという2つの狙いがありました。 1号につき平均3~4点の動画を入れ、各動画のアップロード期間は大体2週間ほどに設定しています。
動画を撮影しているのは、動画と静止画を同時に撮影できるデジタルカメラ。 実は、COCOARで流す動画の最後に機材提供スポンサーとして掲載する条件で9台のカメラををカメラメーカーから提供していただきました。
新聞以外にも、商業印刷でいくつか活用例があります。
普段、足を運ばないお店にも気軽に来店してもらおうとスタートしたイベント「福生ハッピー☆バル☆タウン」では、チケット購入者に渡すマップに ARを活用しています。
マップの各店舗の欄に付いているマークにスマホをかざすと、メニューや店内の様子などの映像が流れるようになっており、来店意欲を刺激しようというものです。 この取り組みが認められ、「第2回福生☆ハッピー☆バルタウン」が東京都産業労働局が主催する「東京商店街グランプリ」で、準グランプリを獲得しました。
このときは、スターティアラボ(現:クラウドサーカス)のサポート担当者とイベントマップ制作会社スタッフにも一緒にイベントに参加してもらい、 ARが実際にどのように使われているのか、お客さんの反応などを見ていただきました。 快く福生まで来てくださったスターティアラボの方の対応にも感謝しております。 これがきっかけで、当社スタッフにもチームとして一緒に作っているという自覚が芽生えたように思います。
「ハッピー☆バル☆タウン」は、2016年2月に第4回を迎えましたが、商店街のスタッフの協力、ネット展開で、チケット販売数、参加店舗数ともに右肩上がりです。
「銀座商栄街おでかけマップ」
おでかけマップのクイズ応募はがき
西多摩新聞社様ARサービスのチラシ
柴崎様:ほかには、「銀座商栄街おでかけマップ」でもCOCOARを活用しています。マップに掲載している写真にスマホをかざし、 店舗紹介の動画を見てもらうというもの。
ARの動画閲覧を促進するため、動画を見れば簡単に答えがわかるようなクイズを作り、答えをはがきで応募すると商店街で使える共通買物券を プレゼントするという仕組みをつくりました。ARの効果が上がるよう、さまざまな方法を模索しているところです。
COCOAR導入からイベントや大型補助金活用とからむことができて、お陰様で導入コストはこの2年間で回収することができました。
これからも、ARの案件をもっと受注していきたいと考えていますが、そのためには、動画作成のハードルをもっともっと下げることが 重要だと感じています。動画というと映像を連想されがちですが、数枚の静止画に音楽を付けてスライドショーの形に仕上げるだけでも、 動画として十分に成立します。お客様に「動画を作るのって、カンタンなんだ」と感じていただくことが、ARの普及につながってくると思います。
新聞とARから生まれる携帯端末との総合的な融合が当社の目指すところ。 今後も、 ActiBookを使った西多摩新聞のアーカイブ化など、読者の利便性を上げる新しいサービスを模索していきたいですね。
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